ゴーゴー嬢を見極めろ!

ゴーゴー嬢を見極めろ!

まずはSKY FALL に入ってみた。この店を選んだ目的もきっかけも無かったが、自分の意思で入った初めてのゴーゴーバーとなった。入店して案内された席につく。水着の女の子が目の前のステージで踊っている。

「すごいね」

「みんなスタイルいいよね」

「うん」

昨日はステージで踊るコを見る余裕がなかった。改めてこれがゴーゴーバーか..と思いながら、しばし無言で眺めていた。

ステージで踊る女の子を目の届く範囲でチェックしてみる。

全員ではないが確かにスタイルの良いコが多い。そのうえ一様にしてヒールの高い靴を履いているものだから尚更脚が長く見えた。だがスタイルに惹かれて顔を確認すると好みの顔ではなかったり、顔スタイルとも悪くないぞ!と思っていても背中にがっつりタトゥーが入っていて引いてみたり。

…なるほど、誰でもかれでも選べるって訳じゃなさそうだな…

このビールが飲み終わったら次に行ってみよう。などと話しながらステージ以外の周りにも目を向けてみる。

私の対面の席に座っている女の子が目に付いた。西洋人いわゆるファランの客に付いているようだった。

「ねぇ、あのコかわいい」

「え、どこ?」

「オレの真正面に座ってるコ」

「あー、あの外人に付いてるコ?」

「そうそう」  あの外人て。。ここじゃオレらも外人だけど…

私が見ていることに彼女も気づいたようで、こちらを見てニコニコしている。

…お、かわいい…

エキゾチックな雰囲気で好きだ。我々が見ていることを知って彼女に何か動きがあるかもしれないと少し期待したが、しばらく様子をみていても状況は変わらなかった。このまま居ても仕方がないかもしれない。ここはまだ一軒目だ。他を廻ってまた戻って来ればいい。そう考えてビールを飲み干して店を出ることにした。

次に入ったのはINFINITY 。店の中は細くて長いという造り。席から手の届く距離で女の子が踊っているので自分の正面のコはよく見えるのだか全体を見渡せない。確認できるのは数人だけだが、その中にはピンとくるコはいなかった。

ステージのメンバーが変わるのを待ってみようかとビールを飲んでいると、気になるコを見つけた。私の席からは少し離れた所に座っている。ダンスの順番を待っているのだろうか、ひとりで静かに座っていた。

「見つけた笑」

「え、また⁉︎  どのコ?」

「あそこに座ってるコ」

そう話していると彼女がこちらに顔を向けた。

「やっぱ可愛い」

「あーわかる。なんか好きそう」

私と目が合ったので笑いかけると、恥ずかしそうに小さく笑った。

「ね、可愛いでしょ?目とかキラキラしてるし!」

「いやいや、キラキラとかわかんねーし笑」

さて、どうしたものか。彼女もこちらを気にしだして何度も目が合うのだが席を動かない。私が彼女を呼べば来るのだろうが、それはなんだか恥ずかしい。できれば彼女の意思でこちらの席に来て欲しい。しかしその気配はない。来たくないのかシャイなのか、いやおそらくはシャイで来れないのだろうと都合よく考え、それが余計に可愛いく思えてくる。

「どうしよう、あのコ呼んでみようかな?」

「いいよ、呼んじゃえ笑」

「どうやって呼ぶの?」

「おいで、て手招きすればいいんじゃね?」

「え、みんな見てるのに?無理。恥ずかしい。」

「誰も見てねーから笑」

「呼んでも来なかったら?」

「来るでしょ笑」

「いや、恥ずかしい。無理かも。。おまえ誰か気に入ったコいないの?」

「いない」

「えー じゃあオレだけ呼ぶの?」

悩んだあげくに彼女を呼ぶのを諦めた。やはり恥ずかしくて呼べなかった。大勢の女の子とお客さんがいる中で、はい!私はあの子が気に入りました!と発表するようなもので、発表しても断られる可能性も無きにしも非ずだと思うと、なかなかの勇気が必要だった。結局、まだ二軒目だしもっと他も見てみないとな、などと言い訳をして店を出た。

店を出てBACCARA、HAPPYと続けて入店。これまで行ったバーとは違い、共に店が大きく、女の子もお客さんも大勢いた。これだけ賑わっていれば女の子を呼んでも目立たないかもしれないなと思いながらも、今度は呼びたくなるコを見つけられない。時折、一緒に飲もう、飲みたい、と積極的に席まで来て声を掛けてくる女の子達もいたが、昨夜のBとの件から、積極ガールには警戒していたし、容姿だけならBとNの方が上であったため全てお断りをした。

女の子が多くて目移りするのか、それとも可愛い子がいてもそのレベルが沢山いると普通に見えてしまうということなのか、我々の興味を引く女の子を見つけることはできずに店を出た。

今度は進んできたウォーキングストリートを折り返し、BとNにまた捕獲されては困ると危惧しながらGINZAの前を足早に通過。しかし案の定呼び込みをしていたBとNに目撃されたような気がして近くにあったFAHRENHEITに避難、入店する。

席に案内されてビールをオーダー。お客はまばらにいる程度で閑散とした感じだったが、席にもゆったり座れるし、よく見ると女の子も沢山いる。これまで入ったゴーゴーバーとはまた違った雰囲気で、なんだか楽しめそうな予感がした。

運ばれてきたビールを飲みながらステージを見る。

…お、可愛い子がいる…

好みの顔をしたコが踊っている。小柄だけどエキゾチック、いや更に上のアマゾネス?な雰囲気で綺麗。

「ねえ、見つけちゃったよ笑」

「え?早えーな、おい笑  どのコ?」

「あそこのアマゾンチックなコ」

「アマゾンて…それ可愛いのか? あーいるいる、小アマゾン!笑」

「どう?可愛い?」

「うん、いいんじゃない。」

「呼びてー!けど呼べねぇー!恥ずかしい」

「ヘボ」

…ヘボって。。兄に向かってヘボは無いだろ…

確かにこのままではいつまで経っても自分で女の子を選べない。だが勇気を出して呼ぶにしても、まずは彼女に気付いてもらって反応を見たい。そう思い、目が合うのを待つ。だが彼女の位置までは微妙に距離があり、目が合ったかどうかが分かりづらい。

…よし、こうなったら投げキッス作戦だな…

彼女がこちらを向いた瞬間にキッスを投入!それに気付いた彼女は驚きながらも笑って嬉しそうな顔をする。最高の反応だった。

…お、気付いた!可愛いー!てか、これ楽しすぎる笑…

同時に弟にも気付かれた。

「えー!何やってんだよ、そっちの方が恥ずかしくね?笑」

「ははっ、確かに笑。でも楽しい!」

彼女は完全にこちらを意識し始め、照れながら笑顔を向ける。こちらも笑顔を返す。ダンスが終わったらこっちに来るだろうか?それを期待して彼女を待つことにした。

「おまえ、誰かいる?」

「いる笑」

「いるんかい笑 どれ?どのコ?」

「あそこで踊ってるコ」

「あー なるほどね、好きそう笑」

弟が好きそうな素朴な感じの可愛いコだった。

「呼んじゃいなよ!」

「恥ずかしくて無理笑」

「え、ヘボなの?笑」

「ヘボ言うな」

そうこう話しをしていると、彼女達のダンスが終わった。ステージを降りた小アマゾンはやや照れた感じで私の席の前まで来た。私はあなたを待ってたよと歓迎の意を込め両手を広げてハグをし、隣に座ってもらった。

(次回に続く)